学研全訳古語辞典 |
ゆ・る 【揺る】
活用{ら/り/る/る/れ/れ}
①
震動する。揺れる。
②
ためらう。
活用{ら/り/る/る/れ/れ}
揺すって動かす。揺する。
出典平家物語 二・卒都婆流
「そこはかとなき藻くづどものゆられ寄りけるなかに」
[訳] 何ということもない藻くずなどが、波に揺すられて寄った中に。
ゆ・る 【許る】
活用{り/り/る/るる/るれ/りよ}
①
許可される。認められる。
出典平家物語 一・吾身栄花
「禁色(きんじき)・雑袍(ざつぱう)をゆり」
[訳] 禁色の衣服(を着ること)や略式の直衣(のうし)(で参内(さんだい)すること)を許可され。
②
赦免される。釈放される。
出典宇治拾遺 一二・二一
「程なく大赦のありければ、法師もゆりにけり」
[訳] すぐに大赦があったので、法師も赦免されてしまった。
③
(才能などが)広く世間に認められる。
出典増鏡 おどろの下
「みな世にゆりたる古き道の者どもなり」
[訳] みな世間に広く認められている古くからの歌の道の大家たちである。
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