学研全訳古語辞典 |
わき-ま・ふ 【弁ふ】
活用{へ/へ/ふ/ふる/ふれ/へよ}
①
見分ける。判別する。
出典平家物語 三・僧都死去
「ただおのづから花の散り、葉の落つるを見て、春秋(はるあき)をわきまへ」
[訳] ただ自然に花が散り、葉が落ちるのを見て、春秋を見分けて。
②
道理を理解する。心得る。
出典徒然草 七九
「よくわきまへたる道には、必ず口重く、問はぬ限りは言はぬこそいみじけれ」
[訳] よく理解した方面のことについては、必ず物言いが慎重で、(相手が)聞かない限りは言わないのがりっぱである。
③
弁償する。償う。
出典今昔物語集 二〇・三一
「彼(か)の母の借れるところの稲を員(かず)のごとくわきまへて」
[訳] その母の借りた稲を(その)数のとおり弁償して。
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