学研全訳古語辞典 |
しも-つ-かた 【下つ方】
①
下の方。下半分。
出典源氏物語 夕顔
「立ちさまよふらむしもつかた、思ひやるに」
[訳] 立って動き回っているらしい下半身を、推し量ると。
②
身分の低い者。
出典徒然草 一
「それよりしもつかたは、ほどにつけつつ時にあひ」
[訳] それより身分の低い者は身分に応じて時節を得て栄え。
③
京都の、内裏(だいり)から遠い南の方。下京(しもぎよう)。
出典源氏物語 澪標
「しもつかたの京極(きやうごく)わたりなれば」
[訳] 下京の京極あたりなので。◆「つ」は「の」の意の上代の格助詞。[反対語]①~③上(かみ)つ方(かた)。
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