学研全訳古語辞典 |
-げ
①
〔動詞および一部の助動詞の連用形、形容詞および形容動詞の語幹に付いて〕…のようすだ。…らしく見える。▽形容動詞の語幹をつくる。
出典枕草子 すさまじきもの
「人のもとに、わざと清げに書きてやりつる文の返り事」
[訳] ある人のところに、特別に美しいようすに書いてやった手紙の返事。
②
〔名詞、動詞の連用形、形容詞の語幹に付いて〕…のけはい。…のもよう。▽名詞をつくる。
出典源氏物語 澪標
「下つ方の京極(きやうごく)わたりなれば、人げ遠く」
[訳] 下京(しもぎよう)の京極あたりなので、人のけはいも少なく。
げ 【偈】
詩句の形式をとって、仏の徳をたたえたり仏の教えを述べたりしたもの。四句からなるものが多い。◆仏教語。
げ 【夏】
①
陰暦四月十六日からの九十日間。
②
「げあんご」に同じ。
出典奥の細道 日光
「しばらくは滝に籠(こも)るやげの初め―芭蕉」
[訳] ⇒しばらくは…。◆仏教語。
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