学研全訳古語辞典 |
げ-な
《接続》活用語の終止形に付く。ただし、ラ変型などの活用語の連体形に付く例も見え、形容詞では語幹に付いた例もある。
活用{○/げに/げな/げな/げなれ/○}
①
〔推量〕…であるようだ。…であるらしい。
出典隅田川 謡曲
「これははや隅田川の渡りにてありげに候(さうら)ふ」
[訳] ここは早くも隅田川の渡しであるらしゅうございます。
②
〔伝聞〕…そうだ。
出典丹波与作 浄瑠・近松
「聞けば、踊りが上手ぢゃげな」
[訳] 聞くと、(与作は)踊りが上手だそうだ。
参考
体言化する接尾語「げ」に断定の助動詞「なり」の付いた「げなり」が変化して一語化したもの。中世以後に用いられた。
げなのページへのリンク |