学研全訳古語辞典 |
もよほし 【催し】
①
促すこと。催促。勧誘。勧め。
出典源氏物語 澪標
「数まへさせ給(たま)はば、もよほしばかりの言(こと)を添ふるになし侍(はべ)らむ」
[訳] (入内(じゆだい)の)人数に加えてくださるなら、お勧めの口添えをすることにいたしましょう。
②
物事をひき起こすもと。原因。誘因。種。
出典源氏物語 夕霧
「いとどつらく心憂き涙のもよほしに思(おぼ)さる」
[訳] ひどくつらく、心苦しい涙の原因にお思いになる。
③
召集。徴用。
出典平家物語 一二・土佐房被斬
「これよりもよほしのなからんに」
[訳] これ以後徴用はないだろうに。
④
用意。準備。手配。
出典源氏物語 橋姫
「心とまらぬもよほしならめ」
[訳] (八の宮のためには)執心の残らない用意なのであろう。
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