学研全訳古語辞典 |
こころ-なら-・ず 【心ならず】
分類連語
①
本心ではない。不本意である。
出典源氏物語 鈴虫
「こころならぬ人、少しもまじりぬれば」
[訳] (出家することに)本心でない人が、少人数でもまじってしまうと。
②
無意識に。うっかり。
出典沙石集 二
「しつけたる事にて、こころならず、『南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)』と申しけるを」
[訳] 習慣になっていることなので、無意識に、「南無阿弥陀仏」と申し上げたところ。
なりたち
名詞「こころ」+断定の助動詞「なり」の未然形+打消の助動詞「ず」
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