学研全訳古語辞典 |
おもひ-よ・る 【思ひ寄る】
活用{ら/り/る/る/れ/れ}
①
言い寄る。求愛する。
出典源氏物語 椎本
「まごころに後見(うしろみ)聞こえむなどおもひより聞こゆるあらば」
[訳] 誠意をもってお世話申し上げようなどと言い寄り申し上げる男がいるならば。
②
心がひかれる。
出典源氏物語 匂宮
「おもひよる人は誘(いざな)はれつつ」
[訳] (その人柄に)心がひかれる人は、誘われながら(集まる)。
③
思い当たる。考えつく。
出典徒然草 一八九
「頼みたる方(かた)の事は違(たが)ひて、おもひよらぬ道ばかりはかなひぬ」
[訳] 期待していた方のことは期待に違い、思い当たらない(=期待していない)方面だけはうまくいってしまう。
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