学研全訳古語辞典 |
て-まへ 【手前】
①
自分の目の前。また、こちら側。
②
体面。
出典武悪 狂言
「そなたのてまへ、面目もおりない」
[訳] あなたに対する体面も、面目もありません。
③
腕前。技量。
出典武道伝来記 浮世・西鶴
「三手の矢五本当たり、ことさらてまへ見事なるに」
[訳] 六本の矢のうち五本当たり、特に腕前が見事であるが。
④
暮らし向き。生活。
出典日本永代蔵 浮世・西鶴
「てまへのよき親類も、銭銀(ぜにかね)の頼りにはならぬもの」
[訳] 暮らし向きのよい親類も、金銭面の頼りにはならないものだ。
⑤
茶を立てること。またその作法。◇ふつう「点前」と書く。
①
私。自分。
②
おまえ。▽多く目下の者に対していう。「てめえ」とも。
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