学研全訳古語辞典 |
ふり 【振り】
①
振る舞い。身ぶり。ようす。姿。格好。
出典阿波鳴渡 浄瑠・近松
「門内へ乗り入れしふり、いたいけにおとなしし」
[訳] (馬に乗って)門内に乗り入れた姿は、幼いながらもしっかりしている。
②
そぶり。ふり。
出典鑓権三 浄瑠・近松
「ちらりほらりと馬の先避(よ)けるふりして邪魔をする」
[訳] ちらほらと馬の先をよけるそぶりをして邪魔をする。
③
歌舞伎(かぶき)や舞踊の、しぐさ。所作(しよさ)。
④
品物を背負ったりして、品物の名を呼びながら売り歩くこと。また、その商人。振り売り。
⑤
金のやりくり。(金の)操作。振り回し。
出典日本永代蔵 浮世・西鶴
「借銀(しやくぎん)かさみ、次第にふりにつまり」
[訳] 借金がかさんで、しだいに金のやりくりに困って。
-ふり 【振り】
…本。▽刀剣を数える語。「太刀一(ひと)ふり」
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