学研全訳古語辞典 |
あまのはら…
分類和歌
出典百人一首
「天(あま)の原(はら)振りさけ見れば春日(かすが)なる三笠(みかさ)の山に出(い)でし月かも」
出典古今集 羇旅・阿倍仲麻呂(あべのなかまろ)
[訳] 大空をはるか遠く仰いで見ると月が出ているが、あの月はかつて、故郷の春日にある三笠山に出た月だなあ。
鑑賞
遣唐使で唐に渡ったまま帰れなかった仲麻呂が、故郷をしのんで詠(よ)んだ歌。「出でし月かも」の「かも」は、詠嘆の終助詞とする説のほかに、疑問の係助詞「か」+感動の終助詞「も」で、感動を含む疑問の終助詞(…かなあ)とする説もある。
あま-の-はら 【天の原】
①
「天つ神」の住む天上界。高天原(たかまのはら)。
②
広々とした大空。
出典古今集 羇旅
「あまのはら振りさけ見れば」
[訳] ⇒あまのはら…。
あま-の-はら 【天の原】
分類枕詞
大空にそびえる意から、「富士」にかかる。「あまのはら富士」
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