学研全訳古語辞典 |
あめのうみに…
分類和歌
「天(あめ)の海に雲の波立ち月の舟星の林に漕(こ)ぎ隠る見ゆ」
出典万葉集 一〇六八・柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ)
[訳] 海のような大空に雲の波が立ち、月の舟が星の林に漕ぎ隠れるのが見える。
鑑賞
天上の夜空を海に、雲を波に、月を舟に、星の群れを林にたとえ、月が天上のきらめく星の間を縫って移動して行くさまを詠んだ歌。七夕(たなばた)歌とは断定できないが、そうであれば七日の月はちょうど半月で、その形は舟に似ている。
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