学研全訳古語辞典 |
あか・す 【明かす】
活用{さ/し/す/す/せ/せ}
①
明るくする。
出典万葉集 三六四八
「海原(うなはら)の沖辺(おきへ)にともし漁(いざ)る火はあかしてともせ大和島見む」
[訳] 広い海の沖のあたりにともして漁をする火は明るくしてともしてくれ。大和の国を見よう。
②
夜を明かす。
出典伊勢物語 八三
「親王(みこ)、大殿ごもらであかし給(たま)うてけり」
[訳] 親王は、おやすみにならないで夜を明かしなさってしまった。
③
明らかにする。はっきりさせる。
出典大鏡 後一条
「次に大臣の続きはあかさむ」
[訳] 次に(藤原(ふじわら)の)大臣の順序を明らかにしよう。
④
打ち明ける。
出典源氏物語 若菜下
「まほにそのこととはあかし給(たま)はねど」
[訳] あからさまにそのこととは打ち明けなさらないけれど。
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