学研全訳古語辞典 |
け-どほ・し 【気遠し】
活用{(く)・から/く・かり/し/き・かる/けれ/かれ}
①
人けがなくてものさびしい。
出典源氏物語 夕顔
「こなたかなたけどほくうとましきに」
[訳] あちらもこちらも人けがなくてものさびしく気味が悪いうえに。
②
遠く離れた感じだ。
出典源氏物語 玉鬘
「いとけどほく隔てつる屛風(びやうぶ)だつもの」
[訳] たいそう遠く離れた感じに隔てている屛風のようなもの。
③
疎遠だ。
出典源氏物語 若菜下
「この御方をば…、けどほくて年ごろ過ぎぬれば」
[訳] このお方に対して…、疎遠に長年過ごしていたので。◆「け」は接頭語。[反対語]②③気近(けぢか)し。
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