学研全訳古語辞典 |
けしき-だ・つ 【気色立つ】
活用{た/ち/つ/つ/て/て}
①
きざす。(その季節)らしくなる。
出典徒然草 一九
「花もやうやうけしきだつほどこそあれ」
[訳] 桜の花も次第にその季節らしく(咲きそうに)なるころであるが。
②
(思いを)ほのめかす。
出典源氏物語 明石
「心恥づかしう思(おぼ)さるれば、けしきだち給(たま)ふことなし」
[訳] (謹慎中の浮気を)気はずかしくお思いになるので、(明石の娘への)思いをほのめかしなさることがない。
③
気取る。
出典大鏡 序
「扇をさし隠してけしきだち笑ふほども」
[訳] 扇をかざし(顔を)隠して気取って笑うようすも。◆「だつ」は接尾語。
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