学研全訳古語辞典 |
ふち-せ 【淵瀬】
①
淵と瀬。川の深い所と浅い所。
出典土佐日記 二・一六
「この川、飛鳥(あすか)川にあらねば、ふちせさらに変はらざりけり」
[訳] この川(=川)は、飛鳥川ではないので、淵と瀬は少しも変わってなかった。
②
世の中や人事の移ろいやすいことのたとえ。無常。
出典後撰集 雑四
「飛鳥川ふちせに変はる心とは皆上下(かみしも)の人も言ふめり」
[訳] 飛鳥川の淵瀬のように世の中は無常で(すぐに)心が変わりやすいと、身分の高い人も低い人も皆言うようです。
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