学研全訳古語辞典 |
さ-のみ 【然のみ】
分類連語
①
そのようにばかり。そのようにだけ。そうむやみに。
出典徒然草 七九
「よき人は、知りたることとて、さのみ知り顔にやは言ふ」
[訳] 身分・教養のある人は、知っていることだからといって、そうむやみに物知り顔に言おうか、いや、言いはしない。
②
〔下に打消の語を伴って〕それほど。そんなにも。たいして。
出典源氏物語 桐壺
「限りあれば、さのみもえとどめさせ給(たま)はず」
[訳] (宮中にとどめるにも)限度があるので、(桐壺(きりつぼ)帝は更衣の退出を)それほどお引きとめなさることはおできになれなくて。
なりたち
副詞「さ」+副助詞「のみ」
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