学研全訳古語辞典 |
さも-こそ 【然もこそ】
分類連語
①
〔「こそ」の結びで文の意味が終わる場合〕いかにもそうで(ある)。さすがにそうで(あろう)。
出典源氏物語 蜻蛉
「女は、さもこそ負けたてまつらめ」
[訳] 女はさすがに負け申し上げるのであろう。
②
〔「こそ」の結びで文の意味が終わらず、逆接的に後文に続く場合〕いかにもそうで(あるけれど)。さぞかしそうで(あろうが)。
出典古今集 恋三
「うつつにはさもこそあらめ夢にさへ人目をもると見るがわびしさ」
[訳] 現実にはさぞかしそうで(=人目が気になって会えないで)あろうが、夢の中でまで人目をはばかっていると見るのがつらいことだ。
なりたち
副詞「さも」+係助詞「こそ」
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