学研全訳古語辞典 |
さら-ず-は 【然らずは】
分類連語
そうでなければ。
出典源氏物語 明石
「このごろの波の音に、かの物の音(ね)を聞かばや。さらずはかひなくこそ」
[訳] 今時分の波の音に合わせてあの琴の音色を聞きたい。そうでなければ(せっかくのよい季節の)値打ちがない。
なりたち
ラ変動詞「さり」の未然形+打消の助動詞「ず」の連用形+係助詞「は」
しから-ず-は 【然らずは】
分類連語
そうでなければ。そうでないと。「しからずんば」とも。
出典平家物語 二・教訓状
「法皇を鳥羽(とば)の北殿(きたどの)へ移し奉るか、しからずはこれへまれ御幸(ごかう)をなし参らせん」
[訳] 法皇を鳥羽の北殿へお移し申し上げるか、そうでなければ、ここへなり御外出をおさせ申し上げよう。
なりたち
ラ変動詞「しかり」の未然形+打消の助動詞「ず」の連用形+係助詞「は」
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