学研全訳古語辞典 |
おも 【面】
①
顔。顔つき。
②
表面。
③
面影。
出典万葉集 三四七三
「児(こ)ろがおもに見えつる」
[訳] あの子の姿が面影に見えたことよ。
おも-て 【面】
①
顔面。顔。
出典枕草子 清涼殿の丑寅のすみの
「おもてさへ赤みてぞ、思ひ乱るるや」
[訳] 顔まで赤くなって、途方にくれることだ。
②
体面。面目。
出典源氏物語 賢木
「いづこをおもてにてかは、またも見え奉らむ」
[訳] 何の面目あって、再び(藤壺(ふじつぼ)に)お目にかかれようか、いや、かかれない。
つら 【面】
①
ほお。
出典宇治拾遺 一・三
「かの翁(おきな)がつらにある瘤(こぶ)をや取るべき」
[訳] あの翁のほおにある瘤を取ろうか。◇「頰」とも書く。
②
顔。▽多く卑しめていう。
③
表面。おもて。
出典大鏡 伊尹
「御屛風(びやうぶ)のつらに」
[訳] 御屛風の表面に。
④
ほとり。かたわら。そば。
出典源氏物語 明石
「山水のつらに」
[訳] 山や川のほとりに。
⑤
通りに面した側。
出典方丈記
「築地(ついひぢ)のつら、道のほとりに」
[訳] 土塀の通りに面した側や、道ばたに。
めん 【面】
①
顔。顔面。
②
仮面。
-めん 【面】
鏡・硯(すずり)・琵琶(びわ)など、平たい形のものを数える語。「三めんの琵琶」
も 【面】
表面。方角。◆「おも(面)」の変化した語。
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