学研全訳古語辞典 |
むろ 【室】
①
自然の洞窟(どうくつ)。また、掘って造った岩屋。◇「窟」とも書く。
②
上代、周囲を壁などで塗り込めた家屋・部屋。寝室や産室などに用いた。
③
保存・保温などのために特別に作った所。氷室(ひむろ)・麴室(こうじむろ)など。
④
こもり住む所。特に、僧房。庵室(あんしつ)。
出典源氏物語 若紫
「老いかがまりてむろの外(と)にもまかでず」
[訳] 年をとって腰が曲がって庵室の外にも参りません。
室の八島
分類地名
歌枕(うたまくら)。今の栃木市国府(こう)町にあった大神(おおみわ)神社。ここの池の水が蒸発して煙のように見えたことから、つねに煙の立つ所として歌枕に用いられる。
む-ろ 【無漏】
煩悩(ぼんのう)の迷いがないこと。◆「漏」は煩悩の意。仏教語。[反対語] 有漏(うろ)。
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