学研全訳古語辞典 |
うのはなに…
分類俳句
「卯(う)の花に兼房(かねふさ)見ゆる白毛(しらが)かな」
出典奥の細道 平泉・曾良(そら)
[訳] 真っ白に咲き乱れる卯の花を見ていると、昔、白髪(しらが)を乱して奮戦し、義経(よしつね)の最期を見とどけた増尾十郎兼房の面影が浮かんでくる。
鑑賞
芭蕉(ばしよう)師弟が高館(たかだち)に上って義経らをしのんで涙した時の句で、芭蕉の「夏草や兵(つはもの)どもが夢の跡」と並んで出る。兼房は義経の北の方の傅(めのと)で、白髪をふり乱しての奮戦と壮絶な最期は、『義経記(ぎけいき)』の巻八に語られている。季語は「卯の花」で、季は夏。
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