学研全訳古語辞典 |
うのはなを…
分類俳句
「卯(う)の花をかざしに関の晴れ着かな」
出典奥の細道 白河の関・曾良(そら)
[訳] この白河(しらかわ)の関を越えるにあたり、古人は冠を正し装束(しようぞく)を改めたというが、自分は改める衣服もないので、道に咲く卯の花を笠(かさ)にさして、関を越えるための晴れ着としよう。
鑑賞
ある古人が、名歌「都をば霞(かすみ)とともに立ちしかど秋風ぞ吹く白河の関」(『後拾遺和歌集』)〈都を霞の立つ春に旅立ったのだが、来てみると既に秋風が吹いているよ、この白河の関には。〉を詠んだ能因法師に敬意を表し、装束を正して白河の関を越えたという故事を踏まえている。季語は「卯の花」で、季は夏。
うのはなをのページへのリンク |