学研全訳古語辞典 |
かひがひ-・し 【甲斐甲斐し】
活用{(しく)・しから/しく・しかり/し/しき・しかる/しけれ/しかれ}
①
いかにも効果がある。張り合いがある。
出典源氏物語 早蕨
「かひがひしくぞあひしらひ聞こえ給(たま)ふめる」
[訳] (話し手が)張り合いがあるように座をとり持って応対し申し上げなさるようだ。
②
働きぶりがしっかりしていて、頼みがいがある。心丈夫だ。
出典平家物語 二・蘇武
「かひがひしくもたのむの雁(かり)」
[訳] 心丈夫にも頼りにされる田の表面にいる雁。
③
力強く勇ましい。勢いが盛んだ。
出典古今著聞集 五一九
「かひがひしくみな食ひてけり」
[訳] 盛んな勢いでみな食べてしまった。◆「かひ(効)」を重ねて形容詞化した語。「甲斐甲斐」は当て字。
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