学研全訳古語辞典 |
くは・ふ 【加ふ】
活用{へ/へ/ふ/ふる/ふれ/へよ}
①
付け加える。増し加える。
出典源氏物語 若菜上
「いとどくはふる心ざしの程を」
[訳] より一層増し加える愛情の大きさを。
②
(一員として)加える。仲間に入れる。
出典源氏物語 松風
「いまくはへたる家司(けいし)などに」
[訳] 最近(員数に)加えた家司(=家政を行う職員)などに。
③
与える。施す。
出典徒然草 一四八
「身に灸(きう)をくはへて三里を焼かざれば」
[訳] 体に灸を施して三里(=膝(ひざ)のそばのつぼ)を焼かないと。
くは・ふ 【銜ふ】
活用{へ/へ/ふ/ふる/ふれ/へよ}
軽くかんで口で持つ。くわえる。
出典宇治拾遺 三・二〇
「火をくはへて走るは、いかなることぞ」
[訳] (きつねが)火をくわえて走るとは、どうしたことだ。
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