学研全訳古語辞典 |
こうず 【勘ず・拷ず・講ず】
⇒かうず
こう-・ず 【困ず】
{語幹〈こう〉}
①
困る。
出典源氏物語 若菜下
「日々に責められ、こうじて」
[訳] 毎日責められて、困って。
②
非常に疲れる。
出典枕草子 にくきもの
「このごろ物の怪(け)にあづかりてこうじにけるにや、ゐるままにすなはちねぶり声なる、いとにくし」
[訳] (この修験者は)近ごろ物の怪(の調伏(ちようぶく))にかかわって非常に疲れていたからであろうか、座るとすぐに眠り声になるのは、まことににくらしい。
参考
漢語「困(こん)」にサ変動詞「す」の付いた「こんず」の変化した語。撥音(はつおん)の表記に「う」を用いた結果、「こうず」となったのであって、当初は、「こうず」と書いて「こんず」と発音していたものと思われる。
こう-・ず 【薨ず】
活用{ぜ/じ/ず/ずる/ずれ/ぜよ}
お亡くなりになる。▽「死ぬ」の尊敬語。皇太子・親王・女御(にようご)・大臣や、三位以上の人に用いる。
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