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こころばへの意味

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学研全訳古語辞典

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こころ-ばへ 【心ばへ】

名詞

気立て。


出典源氏物語 桐壺


「この御子(みこ)のおよすけもておはする御かたち、こころばへありがたく珍しきまで見え給(たま)ふを」


[訳] このお子のだんだん成長しなさっていくご容貌(ようぼう)、気立てがめったになく珍しいほどにお見えになるのを。


心遣い。配慮。


出典源氏物語 葵


「御供の人々、うちかしこまり、こころばへありつつ渡るを」


[訳] お供の人々は、威儀を正し、心遣いをしながら通り過ぎるので。


風情。趣。


出典源氏物語 明石


「岩に生ひたる松の根ざしも、こころばへあるさまなり」


[訳] 岩に生えている松の根の張りぐあいも、風情のあるようすである。


参考

「こころばへ」は人の心についてだけでなく、自然や物についても用いられる。








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