学研全訳古語辞典 |
さら・なり 【更なり】
活用{なら/なり・に/なり/なる/なれ/なれ}
①
〔「言へばさらなり」「言ふもさらなり」の形で〕今さらでおかしい。今さらという感じがする。
出典源氏物語 薄雲
「面(つら)つき・まみの薫(かを)れるほどなど、言へばさらなり」
[訳] (明石の姫君の)ほおのあたりのようすや目もとのつややかで美しいようすなどは、言うのも今さらという感じがする。
②
言うまでもない。もちろんだ。▽「言へば」「言ふも」が略された形。
出典枕草子 春はあけぼの
「夏は夜。月のころはさらなり」
[訳] 夏は夜(がいい)。月の眺めのよいころは言うまでもない。
さらなりのページへのリンク |