学研全訳古語辞典 |
しろ・む 【白む】
活用{ま/み/む/む/め/め}
①
白くなる。白みを帯びる。
出典枕草子 関白殿、二月二十一日に
「まだ暗うてよくも見えざりつるを、しろみたる者の侍(はべ)りつれば」
[訳] まだ暗くてよくも見えなかったのが、白っぽく見えている者がいたので。
②
ひるむ。たじろぐ。
出典太平記 三二
「山名が兵ども進みかねて、少ししろうてぞ見えたりける」
[訳] 山名方の兵たちが進むことができずに、少しひるんで見えていた。
活用{め/め/む/むる/むれ/めよ}
白くする。
出典枕草子 職の御曹司におはします頃、西の廂にて
「衣(きぬ)もしろめず、同じ煤(すす)けにてあれば」
[訳] 衣服も白くせず、同じようにすすけていたので。
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