学研全訳古語辞典 |
に-は
分類連語
…では。▽多く「あらず」「侍(はべ)らず」など打消の語句や「あれど」などの逆接を表す語句が続く。
出典源氏物語 桐壺
「いとやむごとなき際(きは)にはあらぬが、すぐれて時めき給(たま)ふありけり」
[訳] それほど高貴な身分ではない方で、際だって帝(みかど)のご寵愛(ちようあい)を受けて栄えていらっしゃる方があった。
なりたち
断定の助動詞「なり」の連用形「に」+係助詞「は」
に-は
分類連語
…には。
出典古今集 秋上
「秋来きぬと目にはさやかに見えねども」
[訳] ⇒あききぬと…。
なりたち
格助詞「に」+係助詞「は」
には 【庭】
①
家屋の前後などにある平地。のち、邸内の、草木を植え、池・島などを設けた場所。
②
神事・農事・狩猟・戦争・教育など、物事が行われる場所。場。
出典保元物語 上
「合戦のにはに出(い)でて」
[訳] 合戦の場に出て。
③
海面。
出典万葉集 三八八
「いざ子どもあへて漕(こ)ぎでむにはも静けし」
[訳] さあ、みんな。思いきって漕ぎ出そう。海面も静かだ。
④
家の中の土間。
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