学研全訳古語辞典 |
も-こそ
分類連語
①
…も。…だって。▽「も」の意味を「こそ」で強調する。
出典土佐日記 二・五
「眼(まなこ)もこそ二つあれ、ただ一つある鏡をたいまつる」
[訳] (大切な)眼でさえも二つあるのに、たった一つしかない鏡を奉納する。
②
…したら困る。…したら大変だ。▽悪い事態が起こることを予想して心配する気持ちを表す。
出典源氏物語 若紫
「烏(からす)などもこそ見つくれ」
[訳] (すずめの子を)烏などが見つけたら大変だ。
語法
「こそ」を受ける文末の活用語は係り結びの法則によって已然形となる。
なりたち
係助詞「も」+係助詞「こそ」
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