学研全訳古語辞典 |
ひと-かた・なり 【一方なり】
活用{なら/なり・に/なり/なる/なれ/なれ}
①
いちずだ。
出典源氏物語 浮舟
「ひとかたにうらみ給(たま)はむやうもなし」
[訳] ただいちずに恨みごとばかりおっしゃるわけにもいかない。
②
ひととおりだ。普通だ。
出典源氏物語 須磨
「知らざりし大海(おほうみ)の原に流れ来てひとかたにやは物は悲しき」
[訳] まだ知らなかった大海原に流れてきて、ひととおりにもの悲しいのであろうか、いや、悲しみはひととおりではない。
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