学研全訳古語辞典 |
よわ・し 【弱し】
活用{(く)・から/く・かり/し/き・かる/けれ/かれ}
①
勢いが乏しい。弱い。
出典平家物語 四・橋合戦
「強き馬をば上手(うはて)に立てよ、よわき馬をば下手(したて)になせ」
[訳] 強い馬を川上に立てよ、弱い馬を川下にしろ。
②
能力が劣っている。
出典徒然草 一八六
「乗るべき馬をばまづよく見て、強き所、よわき所を知るべし」
[訳] 乗ろうとする馬をまずよく見て、能力がまさっている所、劣っている所を知らなければならない。
③
衰弱している。
出典源氏物語 桐壺
「日々に重り給(たま)ひて、ただ五六日(いつかむゆか)の程に、いとよわうなれば」
[訳] (病気が)日に日に重くなりなさって、たった五日・六日の間に、たいそう衰弱したので。◇「よわう」はウ音便。[反対語]①~③強(つよ)し。
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