学研全訳古語辞典 |
おりふし 【折節】
⇒をりふし
をり-ふし 【折節】
①
その場合場合。その時々。
出典土佐日記 一二・二七
「ある人々、をりふしにつけて、漢詩(からうた)ども、時に似つかはしきいふ」
[訳] そこにいる人々は、その場合場合に応じて、漢詩で、そのときに似つかわしいのを朗詠する。
②
季節。時候。
出典徒然草 一九
「をりふしのうつりかはるこそ、ものごとにあはれなれ」
[訳] 季節が移り変わっていくようすこそ、なにごとにつけても趣深いものである。
①
ちょうどそのとき。
出典平家物語 九・宇治川先陣
「谷々の氷うちとけて、水はをりふしまさりたり」
[訳] 谷々の氷が解けて、水かさはちょうどそのとき増していた。
②
ときどき。たまに。
出典奥の細道 汐越の松
「をりふしあはれなる作意など聞こゆ」
[訳] ときどき趣深い趣向など(の句をよんでいるのが)聞こえる。
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