学研全訳古語辞典 |
はなはだ 【甚だ】
①
たいそう。非常に。ひどく。
出典土佐日記 二・四
「今日(けふ)、風・雲のけしきはなはだ悪(あ)し」
[訳] 今日は、風や雲のようすがたいそう悪い。
②
〔打消の語を伴って〕全く。
出典万葉集 三二五〇
「天地(あめつち)の神もはなはだわが思ふ心知らずや」
[訳] 天地の神も、全く私の思う心を知らないのか。
参考
中古には主に漢文訓読語であって、和文では例が少ない。和文では、「いと」を用いる。従って、会話文で「はなはだ」を用いるのは、いささか気取った言い方となる。
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