学研全訳古語辞典 |
よう-い 【用意】
①
気をくばること。心づかい。気くばり。配慮。
出典枕草子 ありがたきもの
「いささかのひまなくよういしたりと思ふが」
[訳] ほんのわずかの油断もなく心づかいしたと思う人が。
②
あらかじめ備えておくこと。準備。支度。
出典蜻蛉日記 中
「されば論(ろ)なうそこに御消息ありなむ。さるよういせよ」
[訳] それならば言うまでもなくそこにご訪問があるだろう。そのような準備をせよ。
参考
「心を用いること」が本来の意で、②も「準備に気をくばる」の意であるから、現代語の「用意」とややニュアンスが異なる。漢語である「用意」に当たる和語には「心しらひ」「心設(まう)け」「心用ひ」などがある。
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