学研全訳古語辞典 |
せん 【詮】
①
結局。究極。
出典平家物語 二・烽火之沙汰
「申し受くるところせんは、ただ重盛(しげもり)が頸(くび)を召され候へ」
[訳] お願いすることの究極は、ただ重盛の首をお取りください。
②
要点。眼目。
出典無名抄 俊成自讚歌事
「歌のせんとすべきふしを」
[訳] 和歌の眼目とすべきところを。
③
なすべき方法・手段。
出典古今著聞集 一六
「社司ども、せん尽きて眠(ねぶ)りゐたりける程に」
[訳] 神主たちが、方法がなくなって眠ってしまっているうちに。
④
効果。かい。しるし。
出典平家物語 九・一二之懸
「ただ一騎大勢の中にかけ入って、討たれたらんは、なんのせんかあらんずるぞ」
[訳] たった一騎で大勢の(敵の)中に駆け込んで、討たれてしまっては、何のかいがあるだろうか。
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