学研全訳古語辞典 |
こだ・る 【傾る】
活用{れ/れ/る/るる/るれ/れよ}
①
姿勢が崩れる。しなだれる。
出典宇治拾遺 一・三
「笑(ゑ)みこだれたるさま、ただこの世の人のごとし」
[訳] (鬼が)笑い崩れているようすは、まるでこの世の人間のようである。
②
勢いがゆるむ。ひるむ。
出典信太 幸若
「何とて、子どもが軍(いくさ)は、こだれて今まで遅いぞ」
[訳] どうしたわけで、子供の軍勢は、ひるんで今になるまで遅いのだ。
こ-だ・る 【木垂る】
活用{ら/り/る/る/れ/れ}
木が茂って枝が垂れ下がる。
出典万葉集 三一〇
「東(ひむがし)の市(いち)の植木のこだるまで」
[訳] 東の市に植えた木が茂って枝が垂れ下がるまで。
参考
一説に、「木足る」で、枝葉が十分に茂る意とする。
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