学研全訳古語辞典 |
さまよ・ふ 【吟ふ・呻ふ】
活用{は/ひ/ふ/ふ/へ/へ}
力のない声でうめく。ため息をつく。
出典万葉集 八九二
「妻子(めこ)どもは足(あと)のかたに囲(かく)みゐて憂(うれ)へさまよひ」
[訳] ⇒かぜまじり…。◆上代語。
さまよ・ふ 【彷徨ふ】
活用{は/ひ/ふ/ふ/へ/へ}
①
うろうろする。漂い歩く。
出典源氏物語 若菜上
「えならぬ花の蔭(かげ)にさまよひ給(たま)ふ夕ばへ」
[訳] なんともいえない美しい桜の花の下を漂い歩いていらっしゃる夕明かりの中のお姿は。
②
心が落ち着かない。迷う。
出典源氏物語 真木柱
「色めかしう、さまよふ心さへ添ひて」
[訳] 好色めいた、迷う気持ちまでも加わって。
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