学研全訳古語辞典 |
かど 【才】
①
才能。才気。
②
見る価値のあるところ。見所。趣。
出典栄花物語 駒競べの行幸
「かどある巌石(いはほいし)を立てならべて」
[訳] 趣のある岩石を立てならべて。
かど 【角】
①
角(かど)。
②
(刀剣の)鎬(しのぎ)(=刃と峰との間)。または、切っ先。
③
曲がり角。
かど 【門】
①
門(もん)。門前。
出典土佐日記 二・一六
「家に至りて、かどに入るに、月明かければ、いとよくありさま見ゆ」
[訳] 家に到着して、門を入ると、月が明るいので、たいそうよく(庭の)ようすが見える。
②
家。一族。一門。門流。
出典紫式部日記 寛弘五・一〇・一六
「藤原(ふぢはら)ながら、かど分かれたるは、列にも立ち給(たま)はざりけり」
[訳] (同じ)藤原氏のままで、門流の分かれた人々は、(拝礼の)列にもお立ちにならなかった。
注意
和文脈では「門」は一般的に「かど」と読む。
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