学研全訳古語辞典 |
-しほ 【入】
染色するとき、布を染料に浸す回数を数える。また、酒を何度も醸造を重ねて芳醇(ほうじゆん)にする、その回数を数える。「紅(くれなゐ)の八(や)しほの色」「八(や)しほ折りの酒」
しほ 【塩】
食塩。塩加減。
参考
古代の塩作りは、海水をそのまま煮詰めたり、海藻に海水を注ぎかけて乾かし、それを焼いて水に溶かしたものを煮詰めたりする方法が用いられ、その光景を「塩焼く」「藻塩焼く」と表現した。⇒藻塩(もしほ)
しほ 【潮・汐】
①
満ち干する海水。海水。潮流。
②
よい機会。潮時。
出典心中宵庚申 浄瑠・近松
「『御免、御免』と言ふをしほ、三人ぐづぐづ起き上がり」
[訳] 「ごめん、ごめん」と言うのを潮時に、三人がぐずぐずと起き上がり。
③
あいきょう。愛らしさ。
出典丹波与作 浄瑠・近松
「目元にしほがこぼれる」
[訳] 目元にあいきょうがあふれる。
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