学研全訳古語辞典 |
なが・む 【眺む】
{語幹〈なが〉}
①
(物思いにふけりながら)ぼんやりと見やる。(ぼんやりと)物思いに沈む。
出典伊勢物語 四五
「暮れがたき夏の日ぐらしながむれば」
[訳] ⇒くれがたき…。
②
見やる。見渡す。眺める。
出典宇治拾遺 三・六
「向かひのつらに立ちてながめければ」
[訳] 向かい側に立って眺めていたので。
なが・む 【詠む】
{語幹〈なが〉}(声を長く引いて)吟ずる。(詩歌を)口ずさむ。詠(よ)む。詩歌をつくる。
出典平家物語 一〇・海道下
「『唐衣(からころも)着つつなれにし』とながめけん三河(みかは)の国八橋(やつはし)にもなりぬれば」
[訳] 「唐衣を着なれるようになれ親しんだ」と詠んだという三河の国八橋にも着いたので。
注意
「眺む」とは全く意味が異なる。
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