学研全訳古語辞典 |
のぞ・む 【望む】
活用{ま/み/む/む/め/め}
①
遠くから眺めやる。
出典土佐日記 一・二七
「日をのぞめば都遠し」
[訳] 太陽を遠くから眺めると(見えるのに、都は、見えないので)都は遠い(と思われる)。
②
願う。希望する。
出典平家物語 九・生ずきの沙汰
「いけずきをば梶原源太景季(かぢはらげんたかげすゑ)しきりにのぞみ申しけれども」
[訳] いけずき(=馬の名)を梶原源太景季はしきりに所望申し上げたが。
のぞ・む 【臨む】
活用{ま/み/む/む/め/め}
①
向かい合う。面する。
出典和泉式部集
「海にのぞみたる松」
[訳] 海に向かい合っている松。
②
直面する。
出典源氏物語 須磨
「これより大きなる恥にのぞまぬ先に」
[訳] これよりもひどい恥に直面しない前に。
③
出席する。臨席する。
出典徒然草 一六七
「一道に携はる人、あらぬ道の蓆(むしろ)にのぞみて」
[訳] 一つの専門の道にかかわり合う人が、自分の専門外の場に出席して。
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