学研全訳古語辞典 |
ゐ 【井】
①
泉または流水から飲み水をくみとる所。「走り井」とも。
出典万葉集 三八〇七
「安積山(あさかやま)影さへ見ゆる山のゐの(=序詞(じよことば))浅き心をわが思はなくに」
[訳] 安積山の、ものの影まで見える澄んだ山の水をくみとる所のように、浅い心で(私はあなたを)思っていないのに。
②
掘り抜き井戸。深く穴を掘って地下水をくみあげる所。
出典伊勢物語 二三
「昔、田舎わたらひしける人の子ども、ゐのもとに出(い)でて遊びけるを」
[訳] 昔、田舎で生計を立てていた人の子供たちが、井戸のところに出て遊んでいたが。
ゐ 【亥】
①
「十二支(じふにし)」の第十二。
②
時刻の名。今の午後十時、および、その前後二時間。一説に、午後十時から後の二時間。
③
方角の名。北北西。
-ゐ 【位】
官位の等級を表す。一位から八位までそれぞれ正(しよう)と従(じゆ)の二階に分かれ、四位以下は、さらに上・下があって四階に分かれる。しかし、七位以下は平安時代中期以降は実際には与えられなかった。「正一位(しよういちゐ)」「従五位下(じゆごゐのげ)」
ゐ 【居】
動詞「ゐ(居)る」の未然形・連用形。
ゐ 【猪】
いのしし・豚の総称。特に、いのしし。
ゐ 【率】
動詞「ゐ(率)る」の未然形・連用形。
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