学研全訳古語辞典 |
を-や
分類連語
…を…か。
出典宇治拾遺 一・三
「瘤(こぶ)は福のものなれば、それをや惜しみ思ふらん」
[訳] 瘤は幸福をもたらすものであるから、(じいさんは)それを惜しく思っているのだろうか。
語法
「や」を受ける文末の活用語は、連体形になる。
なりたち
格助詞「を」+係助詞「や」
を-や
分類連語
①
〔文末に用いて〕…じゃないか。…だなあ。▽強い詠嘆・感動を表す。
出典源氏物語 末摘花
「さればよ、言ひ寄りにけるをや」
[訳] 思ったとおりだ、言い寄ったのだなあ。
②
〔「いはんや…(において)をや」の形で〕…はなおさらだ。
出典方丈記
「いかにいはんや、七道諸国をや」
[訳] (飢饉(ききん)による死者は都周辺でも無数にいたが)まして、七道の諸国はなおさらだ。
なりたち
間投助詞「を」+間投助詞「や」
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