学研全訳古語辞典 |
いた・む 【痛む・傷む】
活用{ま/み/む/む/め/め}
①
(体が)痛む。
②
(心が)痛む。苦痛を感じる。嘆く。
出典徒然草 一八八
「一事を必ずなさんと思はば、他の事の破るるをもいたむべからず」
[訳] 一つの事を必ずなしとげようと思うならば、ほかの事がだめになることを嘆いてはならない。
③
破損する。傷つく。
出典平家物語 二・烽火之沙汰
「再び実なる木はその根必ずいたむ」
[訳] 年に二度実のなる木はその根が必ず傷つく。
活用{ま/み/む/む/め/め}
(人の死を)悲しむ。
出典曠野 俳諧
「李下(りか)が妻のみまかりしをいたみて」
[訳] 李下の妻が亡くなったのを悲しんで。◆「悼む」とも書く。
活用{め/め/む/むる/むれ/めよ}
苦痛を感じさせる。痛めつける。
出典徒然草 一二八
「生けるものを殺し、いため」
[訳] 生き物を殺したり、痛めつけたり。
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