学研全訳古語辞典 |
とり-つ・く 【取り付く】
活用{か/き/く/く/け/け}
①
すがりつく。とりすがる。
出典徒然草 四一
「とりつきながら、いたう睡(ねぶ)りて」
[訳] (木に)すがりつきながら、ぐっすり眠って。
②
(神霊や物の怪(け)が)乗り移る。
出典栄花物語 楚王の夢
「御物の怪のとりつき奉りにければ」
[訳] 物の怪が乗り移り申し上げたので。◇「取り憑く」とも書く。
③
取り掛かる。着手する。
活用{け/け/く/くる/くれ/けよ}
①
取り付ける。付ける。
出典万葉集 四〇一一
「白塗りの鈴とりつけて」
[訳] 白塗りの鈴を取り付けて。
②
(神霊や物の怪(け)を)乗り移らせる。
出典祝詞 出雲国造神賀詞
「和魂(にぎみたま)を八咫(やた)の鏡にとりつけて」
[訳] 温和な徳のある魂を八咫の鏡に乗り移らせて。
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