学研全訳古語辞典 |
ことごと-く 【尽く・悉く】
すべて。残らず。
出典方丈記
「五穀ことごとくならず」
[訳] 農作物がすべて実らない。◆漢文訓読体の文章に多く見られる。
つ・く 【尽く】
活用{き/き/く/くる/くれ/きよ}
①
消えてなくなる。果てる。尽きる。
出典徒然草 一三七
「大きなる器(うつはもの)に水を入れて、細き穴をあけたらんに、…やがてつきぬべし」
[訳] 大きな器に水を入れて、小さい穴をあけたとしたら、…間もなく(水は)消えてなくなるにちがいない。
②
極に達する。極まる。
出典源氏物語 紅葉賀
「今日の試楽(しがく)は、青海波(せいがいは)に事みなつきぬ」
[訳] 今日の試楽は、(源氏の)青海波(の舞)に極まったことだ。
-づ・く 【尽く】
〔名詞および形容詞の語幹に付いて〕…を尽くす。…に任せきる。「運づく」「頼もしづく」
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