学研全訳古語辞典 |
うち-わた・す 【打ち渡す】
活用{さ/し/す/す/せ/せ}
①
打ち並べる。
出典万葉集 二六九九
「あだびとの魚梁(やな)うちわたす瀬を速み」
[訳] あだの里の人がやなを打ち並べる瀬が速いので。
②
(鞭(むち)などで打って馬を)渡らせる。
出典万葉集 七一五
「清き瀬を馬うちわたし」
[訳] 澄んだ浅瀬を馬に渡らせ。
③
ずっと見渡す。
出典万葉集 七六〇
「うちわたす竹田の原に鳴く鶴(たづ)の」
[訳] ずっと見渡す竹田の原に鳴くつるのように。◇「うち」は接頭語。
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