学研全訳古語辞典 |
かへり-・みる 【顧みる】
{語幹〈かへり〉}
①
ふりかえって見る。
出典平家物語 七・俱梨迦羅落
「平家、後ろをかへりみければ、白旗(しらはた)雲のごとく差し上げたり」
[訳] 平家の者どもが後ろをふりかえって見たところ、源氏は白旗を雲のように差し上げている。
②
心にかける。気にかける。懸念する。反省する。
出典徒然草 七三
「かつあらはるるをもかへりみず」
[訳] (話しているはしからうそが)すぐにばれるのも気にかけないで。
③
目をかける。世話をする。
出典枕草子 関白殿、二月二十一日に
「これみな家々の娘どもぞかし。あはれなり、ようかへりみてこそさぶらはせ給(たま)はめ」
[訳] これはみな立派な家々の令嬢たちですよ。たいしたものだ、よく目をかけて、仕えなさるのがよい。
かえりみる 【帰り見る・還り見る・顧みる】
⇒かへりみる
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